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遺族「生きたまま溶鉱炉に落としたい」…“鬼畜の所業”に死刑判決は下るか

産経新聞 3月1日(土)
 「鬼畜の所業」に死刑判決は下されるのか。平成23年に堺市で象印マホービン元副社長と主婦を殺害し現金を奪ったなどとして、強盗殺人罪などに問われた無職、西口宗宏被告(52)の裁判員裁判で、検察側は2月26日、西口被告に死刑を求刑した。別の事件で服役して仮釈放後、わずか4カ月で及んだ残虐な犯行。遺族は法廷で「生きたまま溶鉱炉に突き落としたい」と声を絞り出し、検察側も論告で「鬼畜の所業で命を持って償わせることはやむを得ない」と指弾した。極刑回避を狙う弁護側は死刑の違憲性を裁判員に訴えようと、元刑務官らの証人尋問で「絞首刑は残虐」などと主張したが、裁判員からの質問はゼロ。異例の戦略は果たして裁判員に響くのか。
 ■遺体焼いた犯行、遺族は「生きたまま溶鉱炉へ」
 「生きたまま溶鉱炉にでも落としてやりたい」
 2月26日、大阪地裁堺支部の法廷。被害者の主婦、田村武子さん=当時(67)=の長男は、意見陳述で収まらない怒りをはき出した。田村さんの夫や象印マホービン元副社長、尾崎宗秀(そうしゅう)さん=当時(84)=のめいも意見陳述に立ち、西口被告を「極刑にしてほしい」と述べた。犯行の態様や動機をみると、峻烈な処罰感情はもっともだ。
 起訴状やこれまでの審理によると、西口被告の最初の犯行は23年11月5日夕。堺市南区の店舗に併設された駐車場で、買い物帰りの田村さんが車に乗り込もうとするところを車内に押し込み、手足を粘着テープで緊縛。別の場所まで車ごと連れ去った上で、現金約30万円とキャッシュカードなどを奪った。
 さらに、田村さんからカードの暗証番号を聞き出すと、顔に食品包装用のラップフィルムを何重にも巻き付け、窒息死させた。遺体をいったん隠した後、同7日から9日にかけ、大阪府河内長野市内の山中で、遺体をドラム缶に入れて骨になるまで焼却。骨片を周辺の地面にばらまいた。
 12月1日朝には、堺市北区の尾崎さん方に宅配便の配達員を装って訪問。応対に出た尾崎さんを突き飛ばし、粘着テープや荷物梱包(こんぽう)用の結束バンドで縛り、現金約80万円やクレジットカードを強奪。暗証番号を聞き出し、顔にラップを巻いて、窒息死させた。
 いずれの事件でも、奪ったカードでさらに現金を引き出したり、引き出そうとしたりもしていた。
 ■「内妻に見放されたくない」
 悪質なのは犯行態様だけではない。
 西口被告は16年に火災保険金目的で自宅に放火したとして、現住建造物等放火罪で実刑判決を受けて服役。23年7月に仮釈放が認められ、滋賀刑務所を出た。
 出所後は、学生時代からの知り合いである堺市内の内妻宅で同居。就職が仮釈放の条件だったが、働くことはなかった。にもかかわらず、同9月には内妻や保護観察官に「仕事を始めた。10月までには135万円を用意できる」と嘘をついた。
 「嘘がばれると、内妻に見放される上、仮釈放も取り消され、刑務所に戻るはめになる」。そう考えた西口被告は、10月上旬から堺市内の百貨店や商業施設を転々とし、裕福そうな人を物色。11月5日に高級車で1人買い物に来ていた田村さんを襲った。
 しかし、田村さんから奪った現金は、カードで引き出した分を含めても約35万円。西口被告は妻らに、「11月末までに180万円の金が入る」などと新たな嘘をついた。そして、嘘が発覚しないよう以前からの知り合いで、金持ちだと思っていた尾崎さんを殺害し、現金を奪った。
 裕福な高齢者や女性を狙った凶行。検察側によると、西口被告は放火事件の服役中、これらの大まかな犯罪計画を立てていたといい、論告では「本来なら反省を深めるべき期間であり、法律を守ろうとする気がまったく認められない」と指摘した。
 ■死刑回避の戦略は違憲主張
 仮釈放中で金目的という動機、別々の機会に殺害された2人の被害者…。被告の刑事責任能力にも問題はなく、判例に照らせば、死刑は免れない凶悪事件だ。
 そこで、死刑回避を狙う弁護側は、死刑の違憲性を主張。「死刑や無期懲役の実態を裁判員に分かってもらった上で、本当に死刑が必要か考えてもらいたい」として、元刑務官で作家の坂本敏夫さん、立命館大産業社会学部の岡本茂樹教授(犯罪心理学)の2人を証人申請した。裁判所に認められ、2月24日に証人尋問が行われた。
 死刑執行に立ち会った経験がある坂本さんは「死刑囚は恐怖の毎日を送っていると思う。一番気をつけているのは自殺」「死刑囚が執行を知らされるのは当日朝で、誰が執行されるかの順番は分からない」などと証言。その上で、絞首刑の執行の様子について「開閉式の床が開き、(受刑者は)少なくとも4メートルは落下する。心臓停止後、蘇生(そせい)させないように5分間は首をつったままにする」と説明した。
 さらに「命で償うというのもあるが、(死刑にすると)税金を使いっぱなしになる」と指摘。「(無期懲役囚らのように)刑務作業で得たお金などで罪を償うことが、遺族の方のためになると思う」などと死刑に否定的な見解を示した。
 受刑者の更生を支援している岡本教授は、無期懲役囚について「仮釈放をもらうために懲罰を避けたいと考え、刑務官らに言われたことに従うだけ。自分の感情を抑制したロボットのような生活を送る」と表現。「死刑と無期で雲泥の差があるとは思わない」と述べた。
 また、無期囚と長年交流した経験を踏まえ、「無期囚は当初、先の見えない恐怖で『死にたい』と考えるが、そのうちに被害者の苦しみも理解する」として、生きて償うべきとの考えを述べた。
 ほとんどが弁護側の質問で、検察側の反対尋問はわずか。裁判員からは質問は出なかった。
 2月26日の最終弁論でも、弁護側は被告の反省や更生可能性などの事情とは別に、約1時間かけて“死刑違憲論”を展開。裁判員に無期懲役を求めた。
 一方、直後に裁判長から「最後に何か言っておくことはありませんか」と問われた西口被告。「遺族の方の意見陳述を聞き、自分がどれだけひどい人間か痛感した。私に対する罰は、遺族が望んでいる極刑が当然の報いだと思う」と述べ、頭を下げた。
 さまざまな思いや主張が交錯した公判に、裁判員はどんな結論を出すのか。判決は3月10日に言い渡される。

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