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深まらない死刑論議

<毎日新聞 2012年10月23日> 記者の目:=長野宏美(外信部)

 ナチス時代に死刑制度が乱用された反省から、1949年に死刑が廃止されたドイツでは、原則として15年の服役後に仮釈放される。英国では最低拘禁期間が「終身」と定められた受刑者も25年の拘禁後、定期的に審査があり、仮釈放の可能性が出てくる。
 では、無差別大量殺人に直面した国は死刑にどんな反応を示したのか。昨年7月に77人が殺害される事件が起きたノルウェーでは、実行犯の男に最高刑の禁錮21年の判決が出て、確定した。危険性があると判断されれば生涯収容される可能性もあるが、「軽過ぎる」という印象だろう。しかし、死刑復活を求める声はほとんどなかったという。
 事件当時法相だったクヌート・ストールベルゲ氏は6月の来日講演で「事件の背景を探り、再発防止を考えることが重要だ。私たちは極刑ではなく予防と更生に力を注いでいる。死刑は犯罪を予防できるという論調は何もしなくていいという口実を与えはしないか」と語った。ノルウェーは福祉サービスの改善など、寛容な政策を進めることで犯罪を減らしてきたという。テロによってこの政策を変えることはないと強調していた。

 ◇応報より背景に目向ける必要も
 一方、日本では95年のオウム真理教事件の後、厳罰化の傾向が進んだ。殺人罪の起訴に対する1審の死刑判決の割合はこの20年で約4倍に増えた。ノルウェーは単独犯、オウムは宗教団体による犯行で、背景や文化も異なる。凶悪事件に恐怖と怒りを覚え、安全な社会の実現を望むのは自然な反応だと思う。だが「害のある人」を社会から排除しても、根本的な問題を解決しなければ別の人が新たな害をもたらすだけだ。日本では今、出所者の再犯や家庭内殺人、高齢者の犯罪が問題だが、必要なのは応報よりも背景にある生活困窮や社会的孤立に目を向けることではないか。
 死刑は犯罪者の更生を考える必要のない純粋な罰で、刑務作業はない。小泉内閣の法相時代に死刑執行命令を出さなかった杉浦正健氏は「終身刑などを導入し、罪に向き合いながら働いて被害弁償させる方がいい」と話す。
 今年12月、国連総会で4回目の死刑執行停止決議がある。日本は3回連続で反対しているが、廃止論議を拒絶したままでいいとは思えない。

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