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米国で再燃する死刑議論  執行薬物が入手難

<産経新聞 5月24日(土)>
 米南部オクラホマ州で4月下旬、死刑執行の薬物注射に失敗し、執行中に死刑囚が苦しみながら死亡する騒動があり、米国で死刑をめぐる議論が再燃している。各種世論調査では、米国民の半数以上は死刑制度に賛成しているが、「その数は年々減っている」(調査会社)という。死刑反対派は今回の騒動を「残酷すぎる」と非難し、執行方法の問題点を指摘することで廃止に導こうと躍起だ。(ロサンゼルス 中村将)

 「ベッドに拘束された彼は右足を蹴り上げた。頭を左右に振り、何かつぶやいた。その後、苦しみ、うめき声をあげた」。女性(19)を銃撃し生き埋めにして殺害するなどした罪に問われたクレイトン・ロケット死刑囚(38)の刑の執行に立ち会った地元紙の記者は、4月29日の様子について記している。

 オクラホマ州の死刑は、3種類の薬物を段階的に投与する方法で執行される。鎮静剤に続き、筋弛(し)緩(かん)剤を投与。最後は心臓を止める塩化カリウム剤という流れだ。今回は筋弛緩剤を投与した十数分後に異変が表れ、執行を中断したが、その後も苦しみ続けて心臓まひで死亡した。

 人権団体や死刑反対派から「拷問を与えた」と批判されたオクラホマ州のファリン知事は、「死刑は凶悪犯罪に対して適切な判断だと信じているが、執行手順はしっかりさせたい」と話し、死因調査に乗り出すと表明。州の刑事控訴裁判所も調査結果が出るまでの約6カ月間、死刑執行を停止することに同意した。

 ■「賛成」は減少傾向
 米民間団体「死刑情報センター」によると、全米で死刑制度を導入しているのは32州。残りの18州には死刑がない。2013年に死刑を撤廃したメリーランド州では、廃止を決めた時点で5人の死刑囚がいたが、いずれも執行を停止した。

 米世論調査会社「ギャラップ」が13年10月、全米の大人約1千人を対象に実施した調査によれば、約60%が死刑に「賛成」と答え、「反対」は35%。支持政党別では共和党支持者の約81%が「賛成」としたが、民主党支持者は約47%にとどまる。民主党政権のここ数年は、世論調査でも賛成派は減少傾向にあるという。

 ギャラップ社は、「冤(えん)罪(ざい)の発覚などもあり、死刑判決を受けても執行されないケースが増えている。06年以降、6つの州で死刑が廃止されたことも影響している」と分析している。

 米国の死刑は薬物による執行が主流だ。ただ、今回のケースでは新しい種類の鎮静剤が使用されたといい、ほかの薬物との併用で生じる危険性が事前に検討されることはなかった。鎮静剤を新しくしたのは、在庫が切れたためだった。

 ■被害者の苦しみは…
 AP通信によると、死刑執行に自社製品が使用されることを拒む国内外の製薬会社は多く、薬物は品薄状態が続いている。死刑に反対する欧州諸国の製薬会社は執行用薬物の供給を停止しており、米国の多くの州で薬物の変更を余儀なくされている事情もある。

 死刑反対派はこうした状況を追い風に死刑制度廃止を訴える。カリフォルニア州で刑事事件を専門に扱うコートニー・フェイン弁護士は「死刑判決が常に100%正確だとはかぎらない。オクラホマ州の騒動は残念な出来事で、死刑廃止に向けた全国的な議論に役立つと思う」と話す。

 一方、刑事司法財団のケント・シェイデガー法務部長は今回のケースは「特殊な事案だ」とした上で、「薬物注射による執行は確立された手法であり、ほとんどの場合、無痛だ。死刑囚が受ける苦痛は最小限に抑えるべきだが、その苦痛があったとしても、命を奪われた被害者の苦しみとは比べものにならないことを忘れてはならない」と死刑存続の意義を強調した。
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